第341話ネコとネズミのゲーム

「眉間にしわを寄せるな。そんな顔を見ていると、俺まで痛む」

エミリーの心臓が、どくんと跳ねた。

「仕事の話をしよう」

エミリーはジェームズの指先からそっと顔を背け、平静を装って言った。

こんなふうに柔らかな一面を見せるジェームズには、正直なところ慣れていない。

ジェームズは赤くなったエミリーの耳たぶをしばらく見つめ、それから微笑んだ。

「わかった」

それから二人はそれぞれ立ち上がって身支度を整えた。ホテルが用意した朝食を平らげると、再びテーブルに向かい合い、話を詰めることにした。

「こっちは片がついた。そっちはどうだ?」

エミリーはジェームズが淹れたフルーツティーをひと口すす...

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