第35話混沌とした朝

メイソンは地面から立ち上がった。顔は冷えきり、険しい。服についた土を払うと、背を向けて立ち去ろうとする。

だれかの車に乗せてもらって幼稚園へ行くなんて、そんなの嫌だ!

ただエミリーを玄関先で待っていただけなのに、そこへエリックが来て、押したのだ!

メイソンが数歩も進まないうちに、背後から突然突き飛ばされ、額が――ドンッ、と鈍い音を立ててドア枠に叩きつけられた。

「よく聞け。うちのばあちゃんは、あの女にいじめられたんだ。俺にひざまずいて謝らないと、もう二度と父さんの車に乗せてやらないからな。わかったか?」

エリックは小さな拳を振り回し、凄みを利かせて脅す。「ほら、さっさとひざまずいて謝...

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