第360話エミリーの復讐

エメラルド・シティ、アイアンウッド・エステーツ。

エミリーがようやく二人の子どもを寝かしつけた、その直後だった。携帯電話がけたたましく鳴り出し、しつこいほどに呼び続けた。

彼女は慌てて着信を切り、子どもたちのほうへ振り返る。二人はまだ、何事もなかったかのように安らかな寝息を立てていた。ほっと小さく息を吐き、携帯を掴むと、エミリーはそっと寝室を抜け出した。

「ハーマイオニー、ごめんね。ちょうど子どもたちが寝たところで、起こしたくなかったの。大丈夫? こんな時間に電話なんて、何かあったの?」

エミリーはバルコニーへ出た。冷たい夜気が眠気をさらっていく。リダイヤルを押すと、すぐに繋がった。

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