第390章冷戦時代の二人

トーマス邸

食堂は静まり返っていた。聞こえるのは、咀嚼のかすかな音と、銀食器が皿に触れる控えめな音だけだ。

キアナは見事に柔らかく焼き上がったステーキを小さく切り分け、口へ運ぶと、ゆっくり噛みしめた。温かいのにどこか腑に落ちない眼差しが、ジェームズとエミリーのあいだを行き来して離れない。

気のせいかもしれない。だが、二人のあいだに漂う空気が、どうにもおかしかった。

到着してからというもの、二人のあいだに親密な瞬間は一度もない。目すら合わせていないのだ。

エミリーはずっと子どもたちと遊び、キアナとおしゃべりをしていた。一方のジェームズは庭に立ったまま、電話にかかりきりだった。

また喧...

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