第395話恐怖の根源

エメラルド・シティ、最高級ホテルのスイートルーム。

ニコはシャワーを浴び終えたばかりだった。バスローブを羽織り、床から天井まで届く窓の前に立つ。手には赤ワインのグラス。陰りを帯びた青い瞳が、眼下の喧騒――ひっきりなしに流れる車列と人波――を見下ろしていた。

規則的なノックが、静寂を破った。

「入れ」

ドアが開き、黒装束の護衛が入ってくる。

「ボス、ご所望の資料です」

護衛は分厚いファイルをテーブルに置き、指示を待つように一歩下がって立った。

ニコは振り返り、鋭い視線で書類の束をなぞる。

自分の目で確かめたかった――ジェームズとは何者で、エミリーとどんな関係にあるのか。

ニコは...

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