第398話予期せぬ発見

エミリーは身をかがめ、ひどく傷んだ人形を拾い上げると、掌の上でそっと抱えるようにした。

「綿が出てる」

エミリーは、人形の小さな腕――ほとんどちぎれかけたその付け根を指さした。黒ずんで焼け焦げた綿が、裂け目からのぞいている。

ジェームズはエミリーの手の中の人形にちらりと目を落とし、平板な声で言った。「十年前、ここは大火事に見舞われた。多くが焼けたが、幸い死者は出なかった。孤児院の職員も子どもたちも全員救出された。ベサニーとマークもその中の子どもだった。偶然、ベサニーはノヴァスター・エンターテインメントの目に留まってな――引き取られて、練習生として育てられた。いっぽうマークは、俺がトーマス...

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