第42章ソーラリターンズ

「別に」

エミリーはジェームズをさっと一瞥し、携帯電話をしまうと、メイソンの隣に横になった。

部屋の灯りが落ち、ベッドサイドのテーブルに置かれた小さな常夜灯だけが残る。

柔らかく温かな光が、彫りの深いジェームズの整った顔立ちをそっと照らし、どこか夢めいた輪郭を与えていた。

エミリーは首をめぐらせ、その顔を見つめた。誰もが目を奪われるだろう。もしジェームズが盲目でもなく、足が不自由でもなかったなら、妻の座をめぐって数えきれない女たちが群がったはずだ。そうなれば、彼の妻に志願する余地など自分にはなかっただろう。

けれど――運がよかった。

メイソンの世話を、ほかの誰かに任せるわけにはいか...

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