第61話メイソンに悪意を抱くジャスパーは恐れない

「あなた! プライス家にしつけがないですって、よくもそんなことを言えたわね!」

アイビーはエミリーを指さし、顔を真っ赤にして怒鳴った。

プライス家はエメラルド・シティでも指折りの名家だった。トーマス家ほどの格ではなく、コールマン家にもやや及ばないものの、代々医療の分野で名を成し、この街で確かな地位を築いている。

「事実じゃないの?」

エミリーは腕を組み、涼しい顔で言った。「プライス家の人間で、なおかつコールマン氏の奥さまなら、分別というものをわきまえるべきだわ。こちらが大事な話をしているところへ押し入ってきて、事情も確かめずに人を叩いた。コールマン夫人、あなたの作法はどこに?」

「…...

ログインして続きを読む