第67章誰にでも気性はある

エミリーが夕食を持って戻ってきたとき、ひどい臭いのする薬の椀も一緒だった。

ジェームズは鼻に皺を寄せた。「なんだ、それ」

「薬よ。食べ終わったら飲んで」エミリーは落ち着き払って言った。「シンクレア先生に処方された薬、やめてたでしょ? あなたのために作ったの。血行をよくする薬草の配合で、それに鍼も合わせれば、脚の感覚が戻るのが早くなるはず」

「そんなの飲むわけないだろ」ジェームズは頑として言った。

エミリーの医療の腕前もまだ信用しきれていないし、なによりこの薬は匂いが妙すぎる。こんなものを飲むなんて、正気じゃない。

待て。いま、俺に針を刺すって言ったのか?

「いいわ。薬が嫌なら、夕...

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