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フェンリル・ダネシュティ視点

ジャックスは頷き、手を伸ばして彼女の顔に指先で触れた。

「こんな……心地いいお相手を、断れるわけがない」

俺は眉をひそめ、辺りを見回した。

「お前の好みは、自分のパックの狼が二匹じゃなかったのか」俺は鼻で笑い、部屋の向こう側でジャックスから目を離さない女たちを睨みつけた。

ジャックスは彼女たちを一瞥し、肩をすくめた。

「あいつらは少し頭を冷やす必要がある。あまりにも……しつこくなってきたんでな」

「しつこい、だと?」俺は笑った。

「嫉妬して、俺にとって実際以上の意味があると思い込んでるんだ」

俺の友人は、多くの狼を相手にした本物の乱交が好みだった。

「さて、俺は...

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