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マリリンの友人たちだ。イレアナとペトロネラ。彼女たちの友人同様、実に……「感じのいい」狼たちだった。普段は毎日学校に来るわけではない。軽食の準備係なのだが、私がその役目を買って出たのをいいことに、週に何日かサボるようになったのだ。私は無給だから、ただで彼女たちの仕事をしてやっていることになる。当然、彼女たちは大喜びだった。

「本当?」ペトロネラが、赤い髪をかきあげながら尋ねた。

「ええ」イレアナが肯定する。「私が見た限りでは、彼が彼女を突き放したのよ。本当にひどい態度だったわ」

「ねえ、まさか人生でこんな光景を見ることになるなんて、思ってもみなかったわ」

イレアナは頷いた。

「私もよ...

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