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残された、ほんのわずかな尊厳をかき集め、私はドレスの裾を引き下げると、一歩横にずれて暗い部屋の中へと進んだ。彼が何か言う前に、ドアをバタンと閉めた。

部屋の壁に手をつき、壁伝いに手探りで照明のスイッチを探し、ようやく明かりをつけた。居心地の良さそうな部屋だった。中央にダブルベッドが一つ、空っぽの机、壁にはテレビ、そして衣装棚。奥には簡素なバスルームへと続くドアもあった。

はあ、と息を吐く。腹立たしい、屈辱的、そして……自分が憎い。

少なくとも、何ヶ月も味わえなかった本物の温かいシャワーを浴びられる。

* * *

ベッドの端に腰掛け、部屋の黄色い壁を見つめていた。信じられないことに、昨...

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