チャプター 36

フレイヤ視点

観客の拍手喝采の中、ライリーが優雅にステージへと歩みを進めた。私は席に座ったまま体を硬くし、彼女が銀製品――私の銀製品――の陳列台へと滑るように歩み寄るのを見つめていた。その笑みは、きっと顔が痛くなるほど練習を重ねたものに違いない。彼女が一歩踏み出すたびに、妊娠とは無関係の吐き気の波が私を襲った。

「皆様、どうぞご覧ください。こちらはライリー・ヘイズ様がデザインされた『月光の守護者』コレクションでございます」司会者の声がホールに響き渡った。

こうなることは分かっていた。あの作品をムーンライト・クラフトに送ったときから、ライリーが自分のものだと主張するだろうとは薄々感づいてい...

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