第109章

鈴野成俊が法の裁きを受け、鈴野家はしばらく息を潜めるように静まり返った。

H市にさらに三日滞在したのち、広瀬仁美と水原雄一は帰国の支度を整えた。

水原茜は浜原恵也と一緒に荷造りを手伝い、二人のために用意していた土産もいくつも持たせる。

「本当はな、お前のそばに残って支えてやりたい。でも家の事業も放っておけない。結局、お前は一人で向き合わなきゃならないんだ」

茜はこくりと頷き、胸を張って笑った。

「大丈夫。お父さん、お母さん。水原家の名に泥は塗らないから」

水原家の子は彼女一人。M国では、どれだけの視線が彼女に注がれていることか。

少しでも躓けば、たちまち笑いものになる。

広瀬...

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