第115章

鈴川薫子と一緒にオフィスを元通りに戻し終えた頃には、水原茜はもう、骨の髄まで疲れ切っていた。

「水原様、以前の監視カメラのバックアップ、確認しましょうか。盗聴器を仕掛けた人間、きっと手がかりが出ます」

水原茜は手をひらりと振って制した。

「問題は、いつ仕込まれたか分からないってこと。私がこの会社に来て、少なくとも半年は経ってる。その時点から洗うの? それとも、おじさんがまだいた頃まで遡る?」

作業量が膨大すぎる。しかも盗聴のチャンネルはすでに途絶えている。これ以上追っても、得るものは薄い。

水原茜は鈴川薫子を外に出し、ひとりでしばらく静かに座った。やがて車のキーを掴み、立ち上がって...

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