第123章

安田文成は、涙でぐしゃぐしゃの目を向けたまま、二人を見つめていた。

「こんな大事になるって分かってたら、何があってもH市なんか来ませんよ! 村上兼人が捕まるなんて、俺だって知らなかった! 何が起きてるのか、ほんとに何も……!」

水原茜が顎をわずかに上げる。

「あなたが村上兼人に売った建材に問題があった、って話じゃないの?」

安田文成は、怖さで涙すら出なくなったのか、口を大きく開けて、声にならない声を漏らした。

「そんな違法なこと、俺がやるわけないでしょう! 人の命がかかってるんですよ! 下手したら死人が出る……そんなの、俺、できませんって!」

「村上兼人に、何の用があったの?」水...

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