第127章

DNA情報の照合結果はすぐに出た。水原茜のもとへ、真っ先に通知が届く。

車内で採取された生体痕跡は、すべて「谷原」という男のものだった。

H市の地元民だが、昔から定職に就かず、日雇いで食いつなぐ生活。小さな窃盗も繰り返し、これまでに何度も捕まっている。

そのため警察には、彼の生体情報が登録されていた。

「すでに谷原の自宅へは当たりました。ご家族の話では、三日前から帰ってきていないそうです」

「銀行口座の調査も、ひとまず進展がありました。谷原の口座には確かに200万の振り込みが入っています。ただ、現時点では引き出し等の動きはありません。200万はそのまま口座に残っています」

水原茜...

ログインして続きを読む