第41章

翌日、水原茜が最上階に上がると、鈴川薫子がせわしなく動き回っている姿が目に入った。

初出勤だというのに、気合いは十分。溜まりに溜まった書類はすでに整理され、今日のスケジュールまで組み終えている。

慣れないヒールでよたよた歩きながら右へ左へ走り回るのが見えて、水原茜は思わず声をかけた。

「昨日はぺたんこの革靴だったのに、今日はなんでヒールなの?」

呼び止められた鈴川薫子は、反射的に足元へ視線を落とす。

「水宮様が、会社の服装規定だって。秘書はヒールを履いたほうが見栄えがいいって……」

無語、そして脱力。あまりの理屈に水原茜は笑ってしまいそうになった。

「歩くのもしんどそうなのに、...

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