第6章

水原茜は、ほんのわずか目を見開いた。振り返る。

入口に立っていたのは、すらりと背の高い男だった。白いシャツにラフなパンツ。装いそのものは簡素なのに、隠しようのない育ちのよさが滲んでいる。

浜原恵也。

三年ぶりだった。

浜原恵也は、以前にも増して目を奪う男になっていた。彫りの深い整った顔立ち、すっと通った鼻梁。どこか人ならざるものめいた艶まである。

少年じみた青さはもうない。代わりに、落ち着きと鋭さをまとっていた。

一日じゅう張り詰めていた水原茜の神経が、彼の姿を見た瞬間、ふっとほどける。

「恵也さん」

彼女もまた、やわらかく笑った。

浜原恵也が歩み寄る。まだ脱いでいないウエ...

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