第104章 がっかりしたみたいですね

辻谷の父は頭の中でぶんと音がしたかと思うと、転がるようにして星野星の部屋へ駆け込んだ。

扉は大きく開いていた。だが彼は入口でぴたりと足を止め、その先へ進むことができない。

自分は唯物論者だ。幽霊だの神だの、この世ならぬものなど信じていない。

けれど、もし星野星が死んでいないのだとしたら――。

信じられなかった。いや、信じたくもなかった。

覚悟はしていたはずなのに、扉を押して中へ入った瞬間、ベッドの縁に腰かけた星野星が、こちらに向かって淡く微笑んでいるのを見て、心臓がぎゅっと縮み上がる。

「き、君……死んでないのか?」

「ええ」

星野星はひどくきれいに笑った。

「どうして死ん...

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