第107章 口を挟むな

着付けの教師は面目を失い、結局、無理に平静を装って口を開くしかなかった。

「小林様、こと装いや流行に関しては、私は十数年この道でやっております」

要するに、素人は口を挟むな――そう言いたいのだ。

だが、小林健太が引き下がるはずもない。

「十数年やってるから何だよ。たった1日でも、才能と努力で頭ひとつ抜ける奴はいる。逆に何十年その業界にいても、結局、何ひとつ形にできない奴だっているだろ」

皮肉は、あまりにも露骨だった。

着付けの教師は顔を真っ赤にし、完全に引っ込みがつかなくなる。

小林健太はふんと鼻を鳴らした。

「この着物がきれいかどうかを決めるのは、あんたじゃない。見る側だ。...

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