第110章 勝手に憶測するな

「後藤教授!」

警備員が恭しく声をかけた。

だが後藤教授は誰にも取り合わず、そのまま立ち去ろうとする。星野星が一歩前へ出た。

「後藤教授、少しだけお時間をいただけますか。お話が――」

「どけ!」

後藤教授は苛立たしげに星野星をにらみ、手を上げて突き飛ばそうとする。

星野星は半歩退き、相手の手が触れる前に距離を外した。

避けられたことで、後藤教授の不機嫌はさらに濃くなる。

「お前、何者だ? 知らん顔だ。ここで道を塞ぐな! おい警備員、ここは研究所だぞ。誰でも入れる場所じゃない! 選別して、怪しい連中は止めるのが仕事だろ。ぼさっと何してる!」

一方的に、頭から怒鳴りつける。

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