第126章 指輪

「手合わせなんだし、何も落ちないんじゃ面白くないでしょ。でも私たち、別に恨みがあるわけじゃない。経験値はなしで、装備だけ落とすってことで」

星野星はさっきから見ていた。蝶の舞の装備欄に、指輪がひとつ。

黄金の指輪。

それはゲーム内の第三難度ダンジョン――死亡之域のドロップ品だ。

サーバー全体でも落としたプレイヤーは五人に満たない。

ステータスを上限まで盛れるうえ、耐久が減らない。ダンジョン攻略中に死んでも落ちない。

落ちる可能性があるのは、PKのときだけ。

ずっと欲しかった。だが、あまりにも貴重で売りに出ることがない。

買えないのなら――目の前にある今、手に入れるだけだ。

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