第135章 いじめやすい

朝早くから、辻谷家に客が押し寄せた。辻谷グループの株主たちが、ぞろぞろと大人数で乗り込んできたのだ。

名目は「辻谷寧々と奥様のお見舞い」。

もともと身体の弱い辻谷母は、無理を押して起き上がり、彼らを迎えた。弱っているところなど、欠片も見せられない。

「辻谷寧々さんがご病気だと伺いましてね。わざわざお見舞いに」

株主たちは笑顔を貼りつけ、手には贈り物。だが、その目はどれも善意からほど遠い。

辻谷母は胸の内で冷笑する。

要するに、男手のない母娘だから舐めているのだろう。孤児寡婦なら押せば折れる、と。

――残念ながら、見当違いだ。

「本人が言うことを聞かなくて。妙な勉強にのめり込ん...

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