第136章 絶対、気をつけて

辻谷寧々はそれ以上は言わなかった。「絶対、気をつけて」

「大丈夫」

佐藤義哉が言う。

「俺も一緒に行く」

星野星は頷いた。

目的地は郊外だった。中心部と比べるまでもなく人影が薄く、周囲に民家もほとんどない。

あるのは、とうに空き家になった古い団地だけ。

佐藤義哉は来る前に調べていたらしい。

「ここ一帯、もともと行政が開発する予定だった。けど、ある理由で止まってな。放置されたまま。普段は誰も近づかない」

「理由は?」

「幽霊騒ぎだ」

星野星は眉をひそめる。

「ただの幽霊話で、ここまで怖がるとは思えない」

今の華夏では、超常をむやみに信じるな、科学を信じろという空気が強...

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