第139章 分かっていてわざと聞く

星野星は音無佑亜からの電話を受け、少し意外に思った。

「天崎詩織が、あなたに助けを求めてるって?」

「俺がS市で支社を立ち上げるつもりでさ。いくつか案件を握ってる。どこから嗅ぎつけたのか知らねえが、仲介を立てて俺のところに手を伸ばしてきた」

音無佑亜は淡々と言う。

「あなたに頼むなら、安くはないわね」

「……ふん」

ソファに腰を下ろしたまま、音無佑亜が体を起こす。

「つまり、どういうことだ」

星野星は言った。

「あなたの値段は高い。タダで動くわけないでしょう」

音無佑亜の口元に、意味深な笑みが浮かぶ。

「例のオークションで、あの女に派手にやられたって聞いたが。まだ腹の虫...

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