第147章 現在と未来

個室の空気が、やけに気味悪い。全員の視線が星野星に集まっていた。

――初めて心が動いた相手は、ここにいないのに。

小林健太は、さすがに気まずそうに笑った。

親友として、理性を失いかけている相棒をなんとかフォローしなきゃならない。

「えっと……人生ってさ、何十年も生きてりゃ、途中で心が動く相手が何人かいるのは普通だろ? 大事なのは、最後に誰と一緒にいるかってことで!」

「そうそう。過去じゃなくて、今とこれからが大事だよな」

「俺なんて昔、十人以上にときめいたことあるし。高校の隣の席、大学の学内一の美人、親父の会社の秘書、道端のタピオカ屋のお嬢ちゃん、卒業してから母校で会った後輩……...

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