第63章 彼はどうして来たのか

一人の中年男が入ってきた。端正な顔立ちに、全身から正義感がにじみ出ている。

その姿を見た瞬間、責任者の額から汗が噴き出した。

どうしてこの大物がここに? 外の連中は何をやってるんだ。事前にひと言も知らせないとは――!

まずい。完全にまずい。

男にじっと見据えられ、責任者は冷や汗をだらだら流しながら、ごくりと唾を飲み込んだ。

「閣下、わ、我々もこの件はつい先ほど把握したばかりでして、ちょうど人を出して調べさせるところでした。必ず早急に真相を突き止めます」

「だが、さっき入口で聞いた限りでは、おまえたち、責任をなすりつけ合っていたようにしか聞こえなかったが?」

「い、いえ! そのよ...

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