第78章 婚約した相手は誰か

人々は顔を見合わせ、それから事情を察したような目で彼を見た。その視線にさらされ、佐藤義哉は耳まで赤くなる。

ふいと顔を向けた先で、今度は星野星の面白がるような視線とかち合った。

その瞬間、首筋まで真っ赤になった。

星野星も田舎にいた頃は誕生日を祝っていた。あの日になると、ジジイが彼女のために麺を一杯作ってくれる。もっとも、ジジイの料理の腕はお世辞にもいいとは言えず、茹で上がったそれは出来損ないで、とてもちゃんとした麺とは呼べなかった。

むしろ、すいとんに近い。

それでも星野星にとっては、あれがいちばんおいしい麺だった。

今は華やかな都会に来て、田舎では食べられなかったものをいくら...

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