第83章 影山竹信

辻谷寧々は白い目をむき、拾い上げたカードを天崎詩織へ放りつけた。

「順番ってもの、わからないの?」

「辻谷家のお嬢様のくせに、知らないわけ? お金を持ってる人間が決めるのよ」

天崎詩織はカードを拾い、途方に暮れているレジ係を威圧するように睨んだ。

「会計して」

レジ係は目の前の二人の少女を見比べるばかりで、どう対応すればいいのかまるでわからない。

額には汗がにじんでいた。

天崎詩織はいら立ったように言う。

「人の話、通じないの? 私が誰だかわかってる? 私は天崎家のお嬢様よ。ここのVIP顧客なんだから、優先して買う権利があるの。早く決済して」

あまりに気迫が強く、レジ係には...

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