第92章 いつ到着するか

会場は人でごった返し、ざわめきもひどい。ひと言交わすだけでも声を張り上げなければならないほどだったが、それもすぐに気にならなくなった。

二人は個室へ入った。

見晴らしは申し分ない。階下の様子が、細かなところまではっきり見渡せる。

星野星はこめかみを軽く揉み、「少し疲れました。休憩室で座ってきます」と言った。

佐藤義哉は彼女の額にそっと手を当てた。熱はない。顔色も悪くないどころか、むしろ血色がいい。だから深くは聞かず、「なら休んでこい。何かあればすぐ呼べ」とだけ返した。

星野星はokのサインをひとつ見せると、足早にその場を離れた。

自分のリュックを提げたまま、まっすぐトイレへ入る。...

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