第109章

外から見れば、城は絢爛豪華で、金と権勢を誇示するかのように堂々としている。だが一歩中へ入れば、まるで百年放置された古い建物だ。手入れの気配はなく、分厚い蜘蛛の巣があちこちに垂れ、床には灰が降り積もっている。踏みしめれば、くっきりと足跡が残った。

城内は巨大な迷宮だった。くねる階段と入り組んだ回廊が絡み合い、部屋という部屋には機械じみた装置が並んでいる。長らく動かしていないのだろう。埃をかぶり、錆が斑に浮いていた。

立花一夜は表情を崩さない。闇に目を奪われることもなく、重心のぶれない足取りで進み、三階の客間へ辿り着く。

二階に比べれば、ここにはわずかに生活の匂いが残っていた。

灰色の暖...

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