第130章

「そうか?」

目黒千音は目を細め、危うい光を宿した視線で実行部長の全身をなぞった。

実行部長も怯まない。背筋を伸ばし、いかにも正論然とした顔で言い放つ。

「当然です! 財務は会社の機密。問題が起きれば、あなたも私も責任を負いきれません!」

目黒千音は鼻で笑い、ゆっくりと実行部長の傍へ歩み寄る。口元だけを吊り上げ、刺すように告げた。

「あなたの言う会長――目黒林夫は、いま警察にいる。そろそろ情勢を読んだら?」

軽い調子。けれど実行部長の耳には、露骨な挑発として落ちた。

彼は眉を吊り上げ、年長者ぶった態度で説教を始める。

「目黒千音。最大株主なのは認めます。社長職も飾りではない。...

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