第24章 流産

ほどなくして車は、とあるホテルの駐車場に滑り込んだ。

「思月。静かなところで、ちゃんと話そう。近くの部屋、取ってあるんだ」

松本灯はシートベルトを外すと、へつらうような笑みを浮かべて、目黒思月のベルトにまで手を伸ばした。

思月の頬が熱を帯びる。唇をかすかに噛み、迷いを宿した目――だがそれはすぐ、復讐めいた快感に塗り替わった。

「……よくないよ。もう遅いし」

そう言いながら、彼女は松本灯の胸をそっと押す。甘えるような声音。けれど本気で拒む様子はなく、むしろ身体はじわりと彼のほうへ寄っていく。

宴会で目黒千音を陥れるはずが失敗し、逆に自分が罠に落ちた夜。

思月は松本灯と関係を持った...

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