第27章 笑いもの

病み上がりの目黒思月は、顔色も悪く、いかにも弱々しい。

今日の新商品発表会も体調が優れず、新谷浩辰に控室で休んでいろと言われていた。

今ごろ皆は会場に出払っている。

広い控室にはしんとした静けさだけが満ちていて、その静寂がかえって胸をざわつかせた。

外の発表会はどうなっているのだろう。

そう思った次の瞬間、扉がバンッと乱暴に蹴り開けられ、目黒思月はびくりと肩を震わせた。

振り向き、入ってきた相手が新谷浩辰だと分かった途端、彼女の口元が勝手にほころぶ。

顔いっぱいに、狂おしいほどの喜びが広がった。

心配して来てくれたのだと信じきって、目黒思月は胸を弾ませながら慌てて立ち上がる。...

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