第44章 跪いて謝罪

「これはどういうことですの。なぜこんな騒ぎになっているの?」

絢爛な礼装に身を包み、精巧な彫りの黒檀の杖をついた老婦人が、ゆっくりと姿を現した。

その視線が室内の面々をひとりずつ威厳たっぷりに射抜いていく。声には年齢相応のかすれが混じっていたが、張りは少しも衰えておらず、誰も軽んじることなどできない。

立花世亜はびくりと身をすくませ、そのまま後ずさった。口を挟むことすらできない。叱責が自分に向くのが怖かったのだ。

「お義母さま、世亜が裏で手を回したんです。最初はドレスを台無しにして、そのあとシャリルさんの靴の中に銀の針まで隠しました。それでショーは大混乱ですのに、今になってもまだ言い...

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