第78章 自ら料理する

翌日はちょうど週末だった。

目黒千音は足取りも軽く部屋に入ると、そのまま一直線にキッチンへ向かった。

立花グループとの協業がうまくいったのは、立花一夜の力も大きい。だから、きちんとお礼がしたい。

けれど、何でも揃っている立花グループ社長にして財務大臣様に、今さら贈り物を渡したところで、どうにも薄っぺらい気がする。

千音はあれこれ考えた末、夕食を作って感謝を伝えることに決めた。

――ただ、問題がひとつ。

彼の好みが、さっぱり分からない。

そんなとき、廊下を通りかかった執事の姿が目に入った。

「曽我おじさん、曽我おじさん!」

千音が手を振ると、曽我はすぐに歩み寄り、背筋を伸ばし...

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