チャプター 113

ニコル

最低の気分だった。ダメな母親だと突きつけられたようで、涙がこみ上げてくるのを必死でこらえた。私の写真の箱を一緒に見ていたけれど、ニッキーには量が多すぎたようだ。疲れてきているのが見てとれた。私が取っておけるものはすべて取っておいた、なんて言葉では生ぬるい。

「おいで、エンジェル。疲れたでしょう」

「でも、まだこれ見たい」

「この箱はどこにも行ったりしないわ。いつでも好きな時に見られるから」

「写真、一枚学校に持っていってもいい?」

「もちろんよ」

彼女は一番気に入ったものを選ぶと、ニコラスに、それから私にハグをして自分の部屋へ向かった。

「すぐにお布団をかけに行くからね、...

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