第十四章

ニコラ

翌朝、俺はアラームが鳴る直前に目を覚ました。ニコルを起こしたくはなかったので、できるだけ静かにベッドから抜け出す。彼女の方を見ると、まだぐっすり眠り込んでいるようで、ほっとした。バスルームへ向かい、手早くシャワーを浴びる。ジーンズにＴシャツ、スニーカーという格好に着替え、ニコルが夢中になっているバーバリーのアフターシェーブを使った。正直、俺自身もこの香りは気に入っていた。

静かにドアを閉めてキッチンへ向かうと、ニッキーがイザベラと話している声が聞こえた。「おはよう、いい子だ」俺は娘の頭にキスをしながら言った。「おはよう、パパ」「イザベラ、リカ」ニッキーの隣に腰を下ろしながら声をかけ...