第160章

ニコル

アントンが質問攻めにしてきたいというなら、望むところだ。「ええと、アントン、実を言うとね、私は看護師の仕事に戻るの。ニコラスと私はいくつかの女性用シェルターを支援して、デイ・クリニックを開くことにもしたわ。そこの運営は私が担当するの」「へえ、そりゃいいね。特に金が味方してくれるとなれば」「アントン」ニコラスが彼を咎めた。「なんだよ、本当のことだろ」「嘘だとは言わないわ。ニコラスがすべて資金を出してくれるのは助かるもの。でも、私たちはチャリティー団体を設立する予定で、最終的にはそれがすべての資金を賄うことになるの」「ふうん。で、君のダンスのキャリアはどうなったんだ? 確か、ダンススタ...

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