第165章

ニコル

月曜の朝、遅くに目が覚めたとき、まったく自分じゃないような気分だった。ひどい倦怠感で枕から頭を上げることさえできない。それでも、どうしてもトイレに行きたかった。無理やりベッドから這い出し、這うようにしてバスルームに向かう。便座に座って用を足し、立ち上がって洗面台へ歩いていくと、鏡に映った自分にショックを受けた。目の下には青い隈がくっきりと浮かび、何日も眠っていないかのようだ。寝室に戻り、ベッドに潜り込む。すぐに眠りに落ちたのだろう、午前十一時ごろ、イザベラがドアをノックする音で目が覚めた。

「ニコル様」と彼女は優しく言った。

「はい」

「大丈夫ですか?」

「ううん、本当に気分が悪いの...

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