チャプター 186

ニコラス視点

翌朝、学校へ向かう車の中で、俺は昨夜のことを思い出していた。ニコルがニッキに、目を剥いて呆れた態度をとったことを謝りに行った時のことだ。ニコルは一緒について来てほしがったが、俺は一人のほうがいいと諭した。俺はドアの外で立ち聞きして、将来のために彼女の手腕を参考にさせてもらうことにした――いつか俺も同じことをする羽目になるかもしれないからな。

ニコルは謝った。だが、ニッキはただの謝罪では納得しなかった。なぜママが呆れたような目をしたのか、その理由を知りたがり、そこから話がこじれて激しい言い争いになったのだ。

ニコルは、ケビンとはたった二日会えないだけだし、彼が病気だからといっ...

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