第二十四章

ニコラス

金曜の夜。俺にとって一週間で一番好きな時間だ。二人の娘たちと、何かしらのラブコメを見ながらピザを食べる夜。娘たちと過ごすこの夜が、俺は大好きだった。

だが、今夜は少し様子が違った。ニッキーは俺たちと一緒に映画を観たがらず、自分の部屋にこもってケビンと電話していたがったのだ。俺はキッチンでワインをグラスに注ぎ、ピザを待っていた。その間、ニコルとニッキーが言い争っている。

「でも、ママ」とニッキーが言った。

「『でも』じゃないの、ニッキー。金曜の夜は家族の時間よ。昔、私たちだけだった時もそうだったし、今もそうするの。パパとママはあなたと過ごすこの夜を楽しみにしてるのよ。平日はみんな忙し...

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