第二六章

ニコル

ひと悶着がすべて終わると、私は満面の笑みを浮かべてオフィスへと向かった。「やっと終わったわ。ようやく私たちの前からいなくなってくれた。ああ、よかった」オフィスに入りながら、私はそう言った。そのままデスクへ直行し、ガラパーティーのためにまだやるべきことを確認すると、ケイラの手書きで大きなメモが置いてあった。ガラパーティーの準備は万事順調で、あとは数件の出欠の返事を待つのみだということ、そしてドレスを用意するのを忘れないように、という注意書きもあった。「しまった、ドレスのことすっかり忘れてた」私は思わず声に出していた。いくつかのウェブサイトを開いて好みのドレスを探し始める。一軒一軒お店を...

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