チャプター 39

ニコラスにあれこれ指図されたり、家に帰っていいかどうかまで決められたりするのには、もううんざりだった。家に帰りたかった。ニッキーをいつもの生活リズムに戻してあげたかったし、何よりニコラスから離れたかった。彼は私に対してあんなに最低な態度をとるのに、彼を思うと胸が張り裂けそうで、ここにいるとそれが余計にひどくなるのだ。あんなにひどい態度をとられれば、彼への想いも冷めるだろうと思っていたのに、どうしてもできない。心の中の何かが彼を手放せずにいて、それが腹立たしくもあり、悲しくもあった。車が止まると、ニコラスは幸いにもニッキーを起こさないよう、とても慎重に抱き上げた。きっとすごく疲れているのだろう。...

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