チャプター 40

ニコラス

ウォークインクローゼットで夜の外出のための身支度をしながらも、俺の頭は混乱していた。くそっ、ニコルは相変わらず綺麗だ。確かにこの一週間、彼女の裸は見てきたが、今夜はなにかが違った。俺のものがどんどん硬くなっていくのがわかった。もしニッキーが彼女を呼ばなかったら、どうなっていたかわからない。それが問題なんだ。どうすれば彼女を求めずにいられるのか、わからない。俺が今まで赤毛の女性と付き合ったことがないのは、きっとこれが理由だ。毎回、俺の下にいる彼女を想像してしまっただろうから。彼女のことを考えないようにしながら、黒のアルマーニのスーツに身を包み、ニッキーが俺に着てほしいと思いそうなネク...