チャプター 48

彼の言う通りだった。私が彼のもとを去ることと、彼が私を失うことの間には、確かにとても大きな違いがあった。でも、だからといって痛みが和らぐわけではなかった。今のところ、話し合いはうまくいっていると思う。彼はまだ席を立たないし、私に怒鳴りもしない。ただ動揺しているだけ。それは予想通りだった。「ニコラス、これから私たちはどうなるの?」「私たち?」「ええ、私たちよ。まだあなたを愛してる」「明らかに俺もまだ君に気持ちが残ってる、ニコル。でも、おいおい、この十二年間を忘れられるわけがないだろう。それにニッキーはどうするんだ。彼女に話さないと。いや、まだ俺自身、君の理由を理解できたか、それで十分だなんて思え...

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