チャプター 77

ニコル

午前五時過ぎに目が覚めた。仕事に遅刻したと思ったが、すぐに、もう仕事がないことに気づいた。なぜだか分からないけれど、思わず笑みがこぼれ、寝返りを打って再び眠りについた。家の中が騒がしくなるまで。

「もう、ニッキーったら」

ベッドから飛び起き、ガウンを掴むと彼女の部屋へ走った。ニッキーはそこにいなかった。キッチンに行くと、ニコラスとイザベラと一緒に朝食をとっている彼女がいた。学校の準備も万端だ。

「おはよう、ママ」

「おはよう、エンジェル。よく眠れた?」キッチンに入りながら尋ねた。

「うん、ぐっすり。早く学校に行きたくてたまらないの。見て」

彼女は私の前に新聞を突き出した。

「おはよう...

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