チャプター 88

ニコラス

娘たちがオフィスに入ってきた時、俺は我が目を疑った。ニッキーは、大きなロールに巻かれた長いブロンドの髪を揺らしながら、俺に駆け寄ってくる。ずいぶん大人びて見えて、胸が痛んだ。俺はあまりに多くの時間を見逃してきたんだ。それから顔を上げるとニコルがいた。ちくしょう、ニットのドレスを着た彼女は、たまらなく魅力的だった。膝丈のブーツも、それに髪も。あんな風にストレートにしているのは初めて見た。ブロンドの混じった髪が、彼女を信じられないほど美しく見せていた。ニッキーは、ママがどんなに素敵か、そして俺がママに綺麗だって言うべきだと、やけにしつこかった。父親としての俺は、自分でカフェテリアに連れ...