チャプター 98

ニコラス

ベッドでニッキーの隣に横になっていると、彼女は俺の体に寄り添って丸くなった。こんなに具合が悪い彼女を見るのは辛かった。病院なら看護師も医者もいるのに、今は俺とニコルだけだ。ああ、彼女が看護師なのは分かっている。それでも、ニッキーが病院にいたらもっと安心できたのに。なぜ病院に連れて行かなかったんだ?と自問した。いつの間にか眠ってしまったらしい。ニッキーのうめき声で目が覚めた。「どうした、スイートピー?」「気分が良くないの」「トイレに行くかい?」「ううん、体が痛くて、熱いの」

体温計を掴んで熱を測ると、間違いなく熱があった。39度だ。ニコルは起こしてくれと言っていたが、俺はこれを独り...

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